白内障について
2020.03.29
お年寄りになると多かれ少なかれ、白内障の兆候が出てきます。白内障とは、眼球をカメラに例えたとき、レンズの曇りのことです。若いころは透明で柔軟であった水晶体が、40代ごろから硬くなり、手元のピント調節が難しくなります(老眼)。その後、程度に差はありますが、水晶体が白っぽく、あるいは黄色っぽく混濁し始めます。これが白内障です。
白内障の初期症状として、夜間の眩しさなどがありますが、眼鏡の度を頻繁に変えなければならないなど、さまざまな症状がでます。進行すると、何も見えなくなります。また、年齢とともに水晶体が分厚くなるため、眼内の栄養を供給する水の流れが停滞し、眼圧が上昇しやすくなります。
典型的なものは急性緑内障発作といって、もともと目が良く見えていた方に多いのが特徴です。状況によっては白内障が殆どなくても白内障の手術が必要となることがありますので、見えていても注意が必要です。
このように、中高年以降は、見えているかどうかにかかわらず、検診は必須であり、仮によく見えていたとしても早期治療が必要になる方もおられます(予防的手術など)。コロナウイルスが流行しており、一部オンライン診療などの必要性も言われていますが、眼の診察においては自覚症状があてにならないこともあり、眼球の形状などを把握する必要があるため、対面診察、検査が基本です。
我々、眼科のドクターは保護シールドなどやこまめな手洗いなど、感染に注意しながら必要な診察、手術を行っています。今後コロナウイルスの感染が収束、終息することを祈ります。